コラム

2020.10.28

離婚後の生活の不安を解消するために知っておきたいこと

離婚を意識したなら、すぐにでも離婚後の生活をスムーズに始めるための準備を始めましょう。

記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
中央大学法学部法律学科卒業、中央大学大学院法務研究科修了。離婚、交通事故、相続問題などの一般民事事件を中心に、幅広い分野に積極的に取り組む。

男性に特に多い離婚後の生活における不安点およびその対処法

男性に多い離婚後の生活の不安と対処法

男性に特に多い離婚後の生活における不安としては、下記が挙げられます。

  • ・働きながら家事をこなせるか
  • ・親の介護問題への対処
  • ・孤独な生活に耐えられるか
  • ・離婚による世間体の悪化

では、それぞれの対処法について考えていきましょう。

ひととおりの家事ができるように練習しておこう

家事は収入に直結するものではないだけに軽視する男性も少なくありませんが、離婚すれば自分が生活するための家事はすべて自分にのしかかってきます。

専業主婦世帯やパート主婦世帯の大半は妻がそれまで家事を全般的、もしくは主体的にこなしてきたケースが多いため、離婚でいきなり家事をやらなければいけない状態になってもそれをこなすことができず、結果的に荒れた生活になってしまう男性は少なくありません。

離婚後の生活を不幸にしないために、家事という生活力を身につけておくことは非常に重要です。

「妻の家事を見てきたからいざとなれば自分も何とかできるだろう」ではなく、まずはひととおりの家事を実際に自分でやってみて、本当にこなせるのかどうかを確かめてみましょう。

できない場合は自分なりにコツなどを考えつつ、少しずつでもやれるように準備していくことを強くおすすめします。

親の介護にどう対応するかを考えよう

近年の夫婦関係においては、「介護は、嫁まかせにせず実子が担う」という考えも少しずつ浸透しつつあります。
それでも夫婦である以上、義親の介護であってもある程度は協力・関与する形になるケースは多いです。
夫の親の介護も妻が主体となってこなしているというケースは少なくありません。

離婚後は、妻からのそうした協力は一切望めません。自分の親の介護にどう対応するかを離婚前に考えておくことも大切です。

下記を確認して心構えと準備をしておきましょう。

  • ・親が介護状態になった際に必要となるお金を親が持っているかどうかを把握しておく。
  • ・兄弟姉妹がいれば皆で親の介護についてしっかり話し合う。
  • ・経済面や立地面・サービス面などの条件がクリアできそうな施設がないか探す。

孤独な生活のままではその寂しさは予想以上

「男性の恋愛はファイルに名前をつけて保存、女性の恋愛は上書き保存」という言葉があるほどに、男性は女性と比べると別れたあともパートナーに未練が残るという傾向が強いです。

そのため離婚後しばらくたつと、強い孤独を感じて精神的な面で生活がつらくなってくることも少なくありません。

別れた相手に未練を残すのではなく、今後の自分の人生を幸せにすることを考えてみましょう。
離婚して独り身となったとしても交流できる仲間づくりをしたり、離婚後、新たなパートナーを探したりと、前向きな気持ちになることは非常に重要です。

「妻から離婚を切り出されたが、自分は長年妻以外の人との交流がほとんどない」などという人は、趣味のサークルなどに参加し、まずは同性からでも交友関係をつくっていくことをおすすめします。

離婚による世間体の悪化を気にしない

近年では離婚という事態は珍しくはなくなっているものの、「独り身だと妻帯者と比べて社会的信用が落ちると判断される」「女房に逃げられた男というレッテルを貼られる」などという意識がまだ根強く残っている場合があるのも事実です。

とくに、古い体質の会社や昔ながらの慣習や考え方がまだまだ残っている地域などはそういう見方をしてくる可能性はあります。

こうした見方をされるかもしれない、ということを事前に知ったうえで覚悟を決めるか、こうした見方をされること自体予想しておらず、離婚後にそういう対応をされてショックを受けるかでは大違いです。

世間体という名の雑音に惑わされないためにも、職場や地域など、周りの環境によってはしばらく何かいわれるかもしれない、邪推もあるかもしれないなど、離婚前からある程度の覚悟は持っておきましょう。

女性に特に多い離婚後の生活における不安点およびその対処法

女性に多い離婚後の生活の不安と対処法

女性にとくに多い離婚後の生活における不安としては、下記の2点が挙げられます。

  • ・これから生活していけるだけのお金、収入が確保できるか
  • ・サポートしてくれる人、相談できる人がいるかどうか

それぞれの対処法について考えていきましょう。

生活費の工面は女性にとってもっとも心配なポイント

離婚後の生活の不安要素として、大多数の女性が考えるのがお金の問題です。

独身のときから結婚後まで、ずっと変わらずバリバリ稼いでいた、という女性ならお金は何とでもなるかもしれません。しかし、専業主婦や扶養内パート主婦となると、お金の問題の不安はかなり大きなものです。

自分の収入・財産分与・慰謝料・養育費・国や自治体からの手当などを全部含めて考えても、どうしても厳しい生活になることが予想されるというのも少なくない話です。
なかには離婚の話し合いで決めたはずの慰謝料や養育費を相手が支払わないこともあります。それで生活が行き詰まるケースもあります。

慰謝料や養育費を取り決めたように支払ってくれないという場合は、弁護士に相談するなどして請求手続きをしていくことも可能です。
しかし、これからの長い人生を考えたうえで、できることなら、自分自身が収入を得られる状態になることを目指していきましょう。

そして、自分が収入を得られるようにするための行動は、離婚前から始めておくことが大切です。

離婚手続きに入ってからは、その手続きだけで相当のエネルギーを費やすことになります。
仕事探しを進める気力も湧かず、時間もない、なんてこともあります。
離婚後もしばらく生活に慣れるまではバタバタしがちです。冷静な目で仕事を探せない可能性があります。

そのため、できるかぎり離婚する前に、専業主婦は仕事そのものを探し、扶養内パート主婦はできれば正社員、それが無理でも派遣社員、フルタイム勤務など、とにかく収入をアップできる方法を探していきましょう。

たとえ離婚する時期を先延ばしにしてでも、生活していけるだけの収入を得られる道筋を立てておくことが非常に重要です。

サポートしてくれる人も相談できる人もいない状態での生活は難しい

女性が離婚後の生活で不安に感じることに、サポートをしてくれる人や相談に乗ってくれる人が全然いない状態で生活できるだろうか、というものが挙げられます。

たとえば、下記のような状態では、女性には大きな不安が生じます。

  • ・何とか正社員の仕事を見つけたが、保育園に入れたとしても親に送り迎えのサポートはしてもらえない
  • ・せめて実家に身を寄せたいが親に断られた
  • ・離婚経験者が周りにおらず、離婚後の生活でわからないことや不安なことを相談できる相手がいない

稼げる仕事を見つけたとしても、子どもの預け先が見つからず、就業できそうにないなど、周りのサポートが一切得られない状態では、どうしても生活が立ち行かなくなってしまいがちです。

そんなとき、親のサポートなしでも、仕事も家庭も両立できているシングルマザーが身近にいれば、どのようにすれば両立ができるのか相談にのってもらうこともできます。
相談できる相手がいなければそうした方法を知ることも難しくなります。

離婚前に親にサポートをお願いしておく、今のうちに交友関係を広げておく、シングルマザーのコミュニティなどを積極的に利用してみるなどして、少しでも離婚後の生活に何らかのサポートが得られる環境をつくっておきましょう。

離婚後の生活の不安を軽減・解消するためには離婚前からの準備・行動が大切

離婚後の生活の不安は、男女で違いがあります。
しかし、どちらの不安も、離婚前になんらかの手を打っておくと、離婚後の生活がスムーズになるのは間違いありません。
離婚後の生活の不安を軽減・解消するためには、離婚前から離婚後の生活をシミュレーションしたうえで、できるだけの準備や行動を開始しておくことが必要であるということです。

いきおいで離婚してしまったものの、その後の生活がひどい状態になって後悔してしまうというケースはけっして少なくありません。
「なんとかなる」と安易に考えず、一つひとつ対策を練っておきましょう。

離婚を考えているときの精神状態は、平静ではいられないのは無理もないことです。しかし、離婚後の生活という、これから先の長い現実が待っていることをしっかりと認識しましょう。
離婚後の不安を解消するため、準備や行動をできるだけ早い段階から始めておくことが大切です。

まとめ

離婚後の生活に対して感じる不安は、男女でその傾向や内容に違いはあります。
離婚後にどんなことで困ってしまう可能性が高いのかを知ったうえで、その不安を少しでも軽減・解消するために準備や行動を始めましょう。

離婚・男女問題に関する
お問い合わせはこちら

お問い合わせ

CONTACT

法律相談ご予約のお客様

早朝相談受付中(6:30~10:00)