法律事務所オーセンスの離婚コラム

離婚の慰謝料は、どんなときにもらえるの?有責行為とは

【第5回】離婚する?しない?離婚へのステップ

離婚時の慰謝料を請求できるケースとして、相手の不倫やモラハラ等の「有責行為」があります。
この連載では、離婚に悩んでいる「オー子」の日常を通じて、離婚に関する法律を弁護士が解説します。
今回は、不倫やモラハラ等の有責行為があった場合の慰謝料の算定要素や、請求のための有効な証拠について弁護士が解説します。

依頼者:オー子

こんにちは、オー子です

私、オー子は夫との関係に悩む40歳、専業主婦。小学生の子どもがいます。
最近、夫の「モラハラ問題」と「風俗店通い」で別居を開始。離婚について真剣に考えています。
本格的に離婚を進める前に、離婚の際の慰謝料請求について調べ始めました。

前回までのあらすじ

突然、大きな声で怒鳴ったり、高圧的な態度で侮辱されたり。
「モラハラ傾向」のあるオー子の夫。
モラハラは離婚の理由にもなると知り、オー子は今後の夫婦生活について真剣に考え始めました。そんな時に発覚した夫の風俗店通い。
生活費が心配で別居を決断できずにいましたが、別居中の夫に「婚姻費用」を請求することができると知り、別居を決めました。
実際に「離婚」となると、とても不安。離婚の流れや、いざとなったら弁護士に依頼する際のメリットを調べて、少し安心しました。

オー子の日々有責行為の慰謝料はどのくらい?証拠は?

夫は風俗店に通うだけではなく、別の女性と不倫しているようです。仕事へ行くには不自然な時間に外出したり、休みの日でも、突然電話が掛かってきて、部屋の外に出たり。
考えてみたら、子どもへの態度が突然悪化したのも不倫しているからではないか?という気もします。

でも離婚で慰謝料を請求するには証拠が必要と聞きました。
私の場合、夫の不倫やモラハラを証明する証拠が必要になりそうです。

不倫相手とのSNS上のメッセージのやり取りは、証拠になるのでしょうか?

さらに、モラハラの証拠は、もっとわかりにくくて困っています。
殴られているわけではないので、けがもしていない。
何を集めたら良いかわかりません。
夫が怒っているときにこっそり録音とかすればいいのかな?

どのくらいの慰謝料を払ってもらえるのかも気になります。
不倫やモラハラなどの有責行為の慰謝料の相場や、証拠の集め方など、教えてください!

弁護士が解説!有責行為の慰謝料相場や有効な証拠の集め方

甲野裕大 弁護士(第二東京弁護士会所属)

弁護士法人法律事務所オーセンス

弁護士甲野 裕大(第二東京弁護士会所属)

中央大学法学部法律学科卒業、中央大学大学院法務研究科修了。離婚、交通事故、相続問題などの一般民事事件を中心に、幅広い分野に積極的に取り組む。

不倫(法律的には不貞といいます)やモラハラは法律上「有責行為」になり得ます。
有責行為とは、夫婦間の離婚原因となる行為のことであり、夫婦関係を破綻させるような行動をいいます。
有責行為を行った配偶者は、離婚時に相手へ慰謝料を払う必要が生じます。

慰謝料の相場は有責行為の内容や個別状況によって異なります。

  • ・不倫の場合
    一般的な慰謝料相場は、100~300万円程度
  • ・モラハラの場合
    一般的な慰謝料相場は、50~200万円程度

ただし個別状況によって金額は大きく変わります。
たとえば「婚姻年数」は慰謝料額に多大な影響を及ぼす重大な要素です。
不倫の慰謝料の場合、婚姻期間が1~3年程度であれば100~150万円程度が相場ですが、期間が長くなると徐々に上がっていきます。
婚姻期間が10年以上になると、300万を超えるケースも多く見られます。

慰謝料が高額になる場合

慰謝料が高額になる場合について、不倫のケースを例にとってご説明します。

  • ・婚姻期間が長い
  • ・不倫の期間が長い
  • ・不倫の回数が多い、頻度が高い
  • ・被害者がうつ病など精神的な病気になった
  • ・不倫相手が妊娠した
  • ・当事者がまったく反省していない
  • ・夫婦に子どもがいる、子どもの人数が多い
  • ・家出した、不倫相手と同棲した
  • ・生活費を払わなくなった
  • ・暴力やモラハラ行為を行った

オー子さんの場合、子どもがいますし夫はモラハラ行為も行っています。
モラハラ体質の夫では、浮気を追及しても反省しないで開き直る可能性も高いでしょう。
将来、生活費を払ってくれなくなることも充分に考えられます。
こういった事情からすると、慰謝料は高めになる可能性があるといえそうです。

有責行為を証明する有効な証拠

慰謝料請求するには、証拠が必要です。
証拠がないのに相手に慰謝料を要求しても断られてしまうでしょう。

以下で不倫とモラハラに分けて有効な証拠の例を挙げます。

・不倫の証拠

不倫を証明したい場合には「性的関係(すなわち肉体関係)を証明する」ことが大切です。
性的関係がなければ、法律上の「不貞」にならず、慰謝料は発生しないか極めて低額になります。
以下のようなデータや資料は有効な証拠となるでしょう。

  • ・性的関係を示す相手の写真や動画など
  • ・性的関係があったことが分かるLINEやメールのメッセージ
  • ・2人で宿泊を伴う旅行に行ったことがわかる領収証など
  • ・ラブホテルの領収証
  • ・本人が性的関係を認めた自認書
  • ・探偵事務所の調査報告書

性的関係を直接証明できる証拠を集めるのが難しい場合には、間接的に不倫を証明できる資料をできるだけたくさん集めましょう。ただし、下記のものをたくさん集めたとしても、量が多ければ良いというものではありません。親しい関係にあることは分かっても性的関係があったことを証明できなければ「不貞」とは認められませんので注意が必要です。

  • ・通話履歴
  • ・親しげに会話しているLINEやメールのメッセージ
  • ・SNSやブログの記録
  • ・クレジットカードの明細書
  • ・デート代やプレゼント代の領収証
  • ・不貞相手の自宅近くに通っていることがわかる交通ICカードの記録

モラハラの場合、以下のデータや資料が証拠になります。

・モラハラの証拠

  • ・自分で書いた日記帳
  • ・録音データ、録画データ
  • ・相手から届いた高圧的なメールやLINE等のメッセージのスクリーンショット
  • ・相手から渡されたメモなどの書類
  • ・しつこい着信記録
  • ・うつ病にかかったことがわかる診断書

モラハラは、身体的な被害が発生しないのでDVのケースよりも立証が困難になりがちです。また、モラハラに当たるかどうかの判断は微妙な判断になることも多いので、少しでも多く証拠を集めて、被害を受けた期間が長いことや頻度が頻繁であったことを示すことができるようにするのが重要となります。
証拠集めに迷ったときには弁護士に相談しましょう。

まとめ

不倫やモラハラ被害に遭って離婚するときには慰謝料を請求できる可能性があります。
慰謝料の相場の金額は、個別的な状況によって大きく異なるので、わからないときには専門家へ相談してみましょう。

また慰謝料請求するには証拠が必要です。
慰謝料請求するには法律の正確な知識や対応、ノウハウが要求されます。
適切な慰謝料を獲得するためには、弁護士までご相談ください。

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