法律事務所オーセンスの離婚コラム

離婚が子どもに与える影響について

離婚が子どもに与える影響について

離婚は夫婦間だけの問題ではありません。子どもがいる場合は、子どもへの影響もあります。
今回は、離婚が子どもに与える影響について紹介します。

離婚が子どもにもたらす悪影響

離婚が子どもに与える影響とは?

子どもが、両親の離婚を望んでいないケースは多くあります。
そのため、離婚によって、子どもに次のような悪影響を与える可能性が考えられます。

1.親から見捨てられてしまうかもしれないという恐怖心を抱く

両親が離婚したことで、子どもは親権を持つ親と暮らすようになります。そのため、離れて暮らす親とは毎日顔を合わせることがなくなります。そうすると、子どもは徐々に、離れて暮らす親から見捨てられてしまうのではないかという恐怖心を抱きかねません。

2.学力に影響を及ぼすこともある

アメリカのウィスコンシン大学マディソン校では、親の離婚が子どもに与える影響ついて幼稚園から小学5年生を対象に調査を実施しました。その結果、学力、特に算数においての理解度に差が出たことが発表されています。[注1]

[注1] Consequences of Parental Divorce for Child Developmen[英文]
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/0003122411407748

3.ライフスタイルが変わることへの戸惑い

親が離婚をすると、子どもの生活環境が大きく変わることがあります。たとえば、引越しによる転校となると、子どもは同級生と離れることになってしまいます。
また、離婚に伴い、親の勤務状況が変わると、離婚前は親と一緒に食事をとることができていた子どもも、離婚後にはひとりで食事をとることになる場合もあります。

このように、ライフスタイルが変わることで、子どもに戸惑いだけでなく精神的なストレスを生じさせることになります。

子どもの年齢によって離婚の影響は異なる

子どもに与える離婚の影響(年代別)

離婚が子どもに与える影響は、子どもの年齢によっても変わってきます。
年齢特有の心の成長も関わってくるので、離婚をする際は、子どもの年齢も考慮して、離婚のタイミングを検討する必要があります。

【3~6歳】子どもに離婚の事実をきちんと伝えておく

3~6歳の就学前の段階は、社会性が身につき始めるため、他人との違いに気付き始めるようになります。そのため、他の友だちと違って、自分に父親(母親)がいないことに気づき、その理由を尋ねてくる可能性もあります。

子どもから質問されたときに、その場限りのウソをつくと、余計に子どもを傷つけてしまうこともあります。なるべく本当のことを伝えておくことで、今後の成長にもいい影響を及ぼします。

【7~18歳】子どもが多感な青年期に離婚する場合は苦悩を受け止める必要がある

7~18歳は多感な青年期のため、親の離婚の影響を強く受ける可能性があります。親の離婚以外にも、進路など自分の将来に関する悩みも生まれます。また、心身の変化に戸惑う時期でもあります。そのため、子どもがこの年代で離婚する場合は、ほかの年代以上に、子どもと向き合う時間を作るようにしましょう。

一見苦しんでいなくても心のなかでは苦しんでいる可能性も

18歳以降の青年期においては、両親の離婚をすんなりと受け入れる子どももいます。しかし、このような子どもは、一見苦しんでいなさそうにみえたとしても、心のなかでは葛藤を抱えている可能性があります。
そのため、親は子どもと、離婚についてしっかり話す機会を設けて、不安を解消させるようにしましょう。

養育費といった金銭面の問題も

離婚する際に考えなければならないのは、子どもに与える影響だけではありません。離婚後の子どもの生活の安定を図るためにも、養育費の問題もきちんと考えておく必要があります。
養育費は、食費、教育費、住居関係費といった子どもが生活をするうえで必要になる費用を指します。一般的に子どもが20歳になるまで養育費は発生します。

厚生労働省が平成29年に発表した「平成 28 年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要」によると、母子家庭の養育費の平均が月4万3,707円、父子家庭の場合は3万2,550円が平均となっています(養育費の額が決まっている世帯)。[注2]

[注2] 平成28年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11923000-Kodomokateikyoku-Kateifukishika/0000188136.pdf

養育費は話し合いで決めることが大切

養育費は、子どもを育てていくうえで必要な費用です。そのため、十分な費用を受け取る必要があります。
養育費は、裁判所での審判や訴訟となると、算定基準に基づいて決定されるのが一般的です。一方、協議離婚や調停離婚においては、相手が納得すれば、平均より高い養育費を取り決めることもできます。

養育費算定方式で考慮されていない事情を主張する

現在、裁判所においては、養育費の算定基準として、東京・大阪養育費等研究会によって提案された算定方式と算定表が用いられています。[注3]

この算定表は、子どもの人数、義務者と権利者の年収などをもとに、算定しています。
そのため、子どもが持病を患っているために医療費や通院費がかかるといった特別な事情がある場合、この事情をしっかりと主張し、養育費の算定の際に考慮してもらう必要があります。

[注3] 養育費・婚姻費用算定表
https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/index.html
※令和元年12月23日に公表された改訂標準算定表(令和元年版)です

離婚が子どもに与える良い影響

離婚は子どもに悪い影響ばかりを与えるわけではありません。
離婚することで、子どもに良い影響を与える可能性もあります。

1.家庭内の雰囲気が良好になる

離婚にいたる経緯はさまざまですが、夫婦関係が良好でないケースがほとんどです。

両親の関係がギスギスした家庭では、子どもは自分の意見を押さえ込んだり、両親の顔色をうかがったりと、のびのびと生活できません。さらに、両親が悩んだり、苦しんだりしている姿を目の当たりにすると、「自分が原因かも」と責めてしまいかねません。

両親が離婚して、一緒に暮らす親に活力が戻ると、家庭内の雰囲気が良好になり、子どもも安心して暮らせます。

2.両親と子どもの絆が深まる

離婚したことで、両親はそれぞれ離れて暮らすようになります。そのため、親は子どもに寂しい思いをさせないようにと、それまで以上に気を配ることもあります。また、一人で仕事も家事も子育てもしている親の姿を見て、子どもにも親を助けたいという思いが芽生え、これまで以上に思いやりが強くなります。

3.心が大きく成長する

両親の離婚は、子どもの心に大きな影響を与えます。この経験を糧に子どもの心は大きく成長します。また、親のことを思い、自分が一人でできることは自分でするといった、精神的な自立も、同世代の子どもより早くなるでしょう。

離れて暮らす親も子どもに愛情を注ぐようにする

一緒に暮らす親が、子どもに愛情を注ぐのは当然ですが、離れて暮らす親も面会交流などにより、親の愛情を感じてもらう機会を作るようにしましょう。

面会交流は夫婦の話し合いで進めていく

面会交流に関しては夫婦の話し合いで、いつ、どのように、どれくらいの頻度で行うかを決めておきましょう。離婚が決定した段階で決めておくことで、離婚後の面会がスムーズにすすみます。

話し合いで決まらなかったら家庭裁判所に申し立て

話し合いで面会交流に関する取り決めがまとまらなかった場合、家庭裁判所に対し、面会交流調停を申立てます。この手続は、離婚前の別居中に、子どもとの面会交流についての話合いがまとまらない場合にも、利用することができます。

面会交流の取決めに際しては、家庭裁判所調査官が子どもの心情・意向等を調査する場合や、試行的面会交流を実施する場合があり、その場合は、調査官の調査結果を踏まえて、調停が進行されることになります。

話し合いがまとまらず、調停が不成立となった場合には、審判にて、裁判官が、面会に関する取り決めを言い渡します。

離婚に関する心配ごとは弁護士に相談できる

離婚をする際は、子どもに対する悪影響が少なくなるよう考えなければなりませんが、そのほか、夫婦間で、養育費や面会交流、財産分与など、話し合う事項は多くあり、専門的な知識が必要です。そのため、離婚に関する問題や心配ごとは、自分ひとりで悩むよりも弁護士に相談しましょう。
弁護士であれば、専門的な知識や経験、過去の裁判例に基づき、適したアドバイスをしてくれます。

まとめ

子どもがいる場合、離婚は夫婦ふたりだけの問題ではありません。
離婚を決断したときは、離婚をすることで、子どもに対する影響をじっくりと考慮して、離婚に関する問題で疑問点、不安な点は弁護士などに相談するのがおすすめです。

このコラムの監修者

藤本奏恵 弁護士(第二東京弁護士会所属)

弁護士法人法律事務所オーセンス

弁護士藤本 奏恵(第二東京弁護士会所属)

早稲田大学法学部卒業(3年次卒業)、東京大学大学院法学政治学研究科修了。離婚、相続問題を中心に、一般民事事件や刑事事件など幅広く取り扱う。

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