コラム

2021.08.24

熟年離婚成立!離婚後に必要な手続き

熟年離婚成立!離婚後に必要な手続き

離婚が成立したら、住民票の異動や年金、保険、免許証の書き換えなど多数の「離婚後の手続き」を行う必要があります。旧姓に戻る場合には、預金口座やクレジットカードなどの名義変更も早めに行いましょう。期限がもうけられている手続きもあるので、漏れのないように整理して対応するとよいでしょう。

記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
早稲田大学法学部卒業、一橋大学大学院法務研究科修了。離婚、相続問題等の一般民事事件や刑事事件、少年事件、企業の顧問など、幅広い分野を取り扱う。
依頼者:オー美

結婚25年目、オー美の場合

みなさん、こんにちは。
私はオー美、50歳のパート主婦でしたが今般ついに「夫との離婚」が成立しました。
これからは1人で独立して生きていきます。

夫とは結婚25年を迎えていたのですが、熟年離婚を決意して今まで協議を進めてきました。
なぜ熟年離婚を決めたかというと、1つには単身赴任中の夫の不倫が発覚してから冷戦状態になっていたからです。

また私はパート先で正社員にしてもらえることになり1人でも生活できそうな状態になったこと、夫の単身赴任が終了して戻ってくることになったなどの事情も重なって熟年離婚を決意しました。

前回までのあらすじ

これまで離婚後の生活に困らないために、財産分与や年金分割についてもさまざまな知識を得ながら準備を進めてきました。

夫に財産を隠されたり使い込まれたりしないように先手を打つことができましたし、財産資料の集め方や具体的な財産の分け方、割合なども学んでいたので、スムーズに離婚協議を進められたと思います。

懸念していた子どもの学費についても、夫が全額負担してくれそうですし、公正証書の作成にも応じるとのことで、一安心しています。

これからは「離婚後の生活」が現実のものとなるので、気持ちを引き締めてがんばっていきます!

離婚後の手続きや名義変更について知りたい!

いよいよ夫との離婚が成立しそうですが、今気になっているのが「離婚後にやるべき手続き」です。

たとえば引っ越しをしたら住民票を異動しないといけませんよね?

私がこの家に残って夫が出ていくなら「世帯主」が変わると思うのですが、なにか手続きが必要なのでしょうか?

印鑑登録や国民年金、社会保険などの手続きも気になります。

特に今まで夫の扶養に入っていたので、健康保険証がどうなるのか知りたいです。

離婚後、私は名字を旧姓に戻したいのですが、その場合子どもの姓と一致しないのでしょうか?

子どもはもう大学生なので名字は自分で選んだらよいと思っているのですが、一応私が親権者になるので、子どもの姓や戸籍がどうなるのかなどについても知っておきたいと思います。

弁護士が解説!:熟年離婚後の手続き、名義変更、名字(姓)について

離婚の手続き

離婚が成立したら、以下のような手続きを行う必要があります。

住民票の異動、世帯主の変更

離婚後に引っ越すことになったら「住民票の異動」を行いましょう。

転居先が同一市町村内の場合には転居届を提出するだけで済みます。

他の市町村に移る場合、元の市町村で「転出証明書」を発行してもらい、転入先の市町村で「転入届」を提出しましょう。

離婚によって居住する家の世帯主が変わるなら、世帯主変更届も行わねばなりません。

転出届や転入届の申請書に新しい世帯主を記入して提出してください。

なお住民票の異動は変更が生じてから14日以内にしなければなりません。

印鑑登録

離婚によって旧姓に戻り姓が変わったり住民票を異動させたりすると、印鑑登録のやり直しが必要となります。

新しく登録するときには、新しい住所地の役所で手続きしましょう。

住民票の異動後に本人確認書類と登録したい印鑑を持参すれば、印鑑登録してもらえます。

住民票の異動と同時でもかまいませんので、一緒に行うとよいでしょう。

なお印鑑登録をやり直さないと「実印がない」状態になり、不動産の売買契約や遺産相続などの際に支障が生じる可能性があります。

早めに対応しましょう。

健康保険

夫の社会保険に入っていた方は、健康保険組合へ健康保険証を返還して「資格喪失証明書」を発行してもらいましょう。

「国民健康保険」に加入する場合は、「資格喪失証明書」を市町村役場へ提出して手続きを行います。

オー美さんのように自分の勤務先で健康保険に加入できる場合には、直接勤務先へ社会保険への加入を希望していることを伝えて相談してみてください。

健康保険の切り替えを行わず、脱退したにもかかわらず旧い健康保険証を使ったり、無保険で医療を受けたりすると、後になって医療費の請求を受けたり、医療費の全額(10割)を一時的に負担せざるをえなくなってしまう可能性もあるので、早めに手続きをしましょう。

年金の手続き

婚姻時に夫の社会保険の厚生年金に入っていた場合、役所か年金センターへ行って国民年金への加入手続きを行いましょう。

自分の勤務先の社会保険に入る場合には、直接勤務先へ相談してみてください。

また離婚後2年以内であれば「年金分割」の手続きをすることができます。

分割について合意できている場合は早めに年金事務所へ行って「標準報酬改定請求書」を提出して手続きを進め、協議による合意が難しい場合は調停や審判の利用を検討しましょう。

身分証明書の書き換え

戸籍と住民票が書き換わったら、必要に応じて運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの身分証明書の書き換えを行いましょう。

離婚後の姓

婚姻時に相手の戸籍に入って姓が変更した方が離婚すると、旧姓に戻るか婚姻時の姓を名乗り続けるか選べます。

基本的には旧姓に戻りますが、婚姻時の姓を名乗りたい場合には役所で「婚氏続称届」を提出しましょう。

なお婚氏続称届は離婚後3ヶ月以内に提出しなければなりません。

その期限を超えると家庭裁判所での手続きが必要となるので注意しましょう。

子どもがいる場合、離婚後の子どもの戸籍や姓は父親(元の戸主)と同じになります。

親権者となった母親(戸籍から出ていく場合)と同じ戸籍や姓に揃えるには、家庭裁判所で「子の氏の変更許可申し立て」をする必要があります。

離婚後の名義変更

離婚したら、各種の「名義変更」が必要となるケースがあります。

世帯主が変わった場合

  • 水道光熱費の名義変更
  • 各種テレビ受信料や通信費、ネットサービスの継続課金などの名義変更

旧姓に戻った場合

  • 運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなどの名義変更
  • 預金口座、証券口座、クレジットカードなどの名義変更

財産分与を受けたときの名義変更

  • 不動産や車、生命保険や各種保険の名義変更

車を譲り受けたときには、所有名義だけではなく任意保険の名義変更も忘れてはなりません。

不動産の名義変更は手間がかかるので、自分でできないときには司法書士に依頼しましょう。

まとめ

熟年離婚が成立したら、最後の仕上げとして「離婚後の手続き」を行わねばなりません。

住民票や健康保険、年金などの手続きに早めに対応しましょう。

特に年金分割は「離婚後2年以内」に請求する必要があるので急ぐようお勧めします。

離婚後の姓についても早めに決めないといけないので、事前に旧姓に戻すか婚姻時の姓を名乗り続けるか考えておきましょう。

財産分与を受けたときの財産の名義変更はもちろんのこと、預金やクレジットカードなどの各種名義変更も忘れず行ってください。

オーセンスには熟年離婚を希望される方から多数のご相談をお受けして解決してきた実績があります。

離婚前の準備段階から協議や調停、公正証書の作成、離婚後の手続きまですべてまとめて対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

オーセンスの弁護士が、お役に立てること

・離婚が成立した後も、離婚後どのような手続きが必要かご案内する等、離婚後の手続きについてもサポートいたします。

・子の氏の変更等、家庭裁判所での手続きが必要になる場合には、弁護士が代理人として、手続きを行うこともできます。

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