コラム

養育費の相場は?確実に受け取るための取り決め方、注意点を解説します

養育費の相場は?確実に受け取るための取り決め方、注意点を解説します

養育費は、子どもを監護や教育していくのに必要な費用です。子どもの生活費、教育費、医療費などの諸費用が含まれます。
離婚後に状況が変われば金額を変更できるケースもあります。
離婚時に公正証書で養育費の取り決めをしておけば、不払い時にすぐ差し押さえができます。

記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
早稲田大学法学部卒業(3年次卒業)、東京大学大学院法学政治学研究科修了。離婚、相続問題を中心に、一般民事事件や刑事事件など幅広く取り扱う。

養育費の相場と取り決める方法

養育費は、子どもを監護や教育していくのに必要な費用であり、子どもと別居している親は、養育費の支払義務を負います。
親である以上、離れて暮らしていても、子どもに自分と同等の生活をさせなければならない「生活保持義務」があると言われています。

養育費には子どもの食費、被服費、学費などの教育費、医療費などの諸費用が含まれます。

養育費の相場、収入との関係

養育費の金額は、話し合いによって自由に決めることはできますが、双方の収入のバランスに応じて養育費を算定していくことが一般的です。
弁護士が介入した離婚協議や家庭裁判所における調停の場では、家庭裁判所が公表している「養育費・婚姻費用算定表」にしたがい、夫婦の双方の職業(自営業者か給与所得者かの別)や収入、子の人数と年齢から、養育費の金額を算定するというのが実務上通例となっています。

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支払う側の収入が高ければ養育費は高額になりますし、受け取る側の収入が高ければ養育費は低くなります。
また子どもが15歳以上になると、14歳以下の場合よりお金がかかるので金額が上がります。

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なお、子どもが私学に進む場合や障害を持っていて特別に費用がかかる場合などには、算定表の金額に上乗せして養育費を請求できる可能性があります。

未払いを防ぐには公正証書を作成する

離婚後すぐに養育費を支払ってもらうには、離婚時に両親が話し合って月々の支払い額を取り決めておく必要があります。
合意した内容は、必ず書面化しましょう。
また、将来の不払いを効果的に防ぐには、公正証書を作成するよう強くお勧めします。
公正証書にしておけば、将来相手が支払いをしなくなったとき、すぐに相手の給料や預金などの資産を差し押さえて回収できるからです。
相手にかかるプレッシャーが強くなり、滞納を避けやすくなる効果も期待できます。

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養育費が支払われる期間

養育費が支払われる期間

養育費の支払い始期

本来であれば、離婚後すぐに養育費の支払いが開始されるべきです。
ただし、離婚時に養育費の取り決めをしていない場合、実務の多くでは、「権利者が請求したとき」からの分しか請求できないと考えられています。
そのため、たとえば養育費請求調停を申し立てたときからの分しか、養育費が認められない可能性があります。
空白期間を作らないためにも、離婚時に養育費の取り決めをして継続的に支払いを受けるべきです。
もしも、離婚時に取り決めをしなかった場合は、早めに養育費請求調停を申し立てて支払いを開始してもらいましょう。

養育費の支払い終期

養育費の支払い終期は、「20歳まで」とすることが多いです。
ただし両親の話し合いにより延ばすことも可能です。
たとえば子どもが大学に進学する場合には、22歳になる年の次の3月まで(大学卒業時)としてもかまいませんし、留学や専門学校、大学院への進学を考慮して終期を定めてもかまいません。
状況に応じて柔軟に終期を決定しましょう。

養育費に関する注意点

養育費を取り決める際、以下の2点に注意が必要です。

増減額できる場合

離婚時に養育費の金額を取り決めても、事情の変更によって、金額の増減が認められる場合があります。
以下のようなケースにおいて、金額が増減する可能性がありますが、より具体的な内容を知りたい場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

増額されるケース

  • 義務者の収入が増えた
  • 権利者の収入が減った
  • 子どもが私立学校に進学した

減額されるケース

  • 義務者の収入が減った
  • 権利者の収入が増えた
  • 義務者が再婚した
  • 義務者と再婚相手との間に子どもができた
  • 権利者の再婚相手と子どもが養子縁組した

再婚した場合の変更

同居親や別居親が再婚すると、養育費の金額が変更されるケースがよくあります。
まず、別居親が再婚した場合、再婚相手の状況によって養育費の金額が減額されるケースがあります。
また、別居親と再婚相手との間に子どもができると、その子どもの扶養にお金がかかるので、養育費が減額される可能性があります。

一方、同居親が再婚しても当然には養育費に影響しません。
ただし、同居親の再婚相手が、子どもと養子縁組すると、再婚相手が第一次的な養育者となるので、再婚相手の収入によって、別居親の養育費の支払い義務がなくなるケースや、減額されるケースがあります。

養育費の金額を変更する方法

いったん取り決めた養育費の金額を変更するには、以下の手順で進めましょう。

相手と話し合って決め直す

まずは相手に連絡を入れて話し合い、養育費の金額を決め直すのが、最もスムーズです。
たとえば相手の収入が上がった場合、こちらの収入が低下した場合などには、相手にメールや電話で連絡してみるとよいでしょう。
合意ができたらあらためて合意内容を公正証書にまとめてください。
すると、新しい養育費の金額をもとに、相手が支払わないときにはすぐに強制執行をすることが可能となります。

養育費の増額(減額)調停を申し立てる

話し合いが難しい場合には、家庭裁判所で養育費増額(減額)調停を申し立てましょう。
裁判所で、調停委員を介して話し合い、適正な養育費の金額を決めていきます。
合意できない場合には、審判という手続きに移行します。この場合、裁判官が、養育費を変更する事情があるか判断し、妥当な養育費の金額を決めます。

養育費が支払われないときの対処方法

養育費が支払われないときの対処方法

離婚後に養育費が払われない場合には、以下のように対応します。

公正証書や調停調書等がある場合

公正証書で養育費の約束をした場合や調停調書、判決書などの裁判所の書類がある場合、すぐに相手の資産を差し押さえられます。
ただしどういった資産があるのかは、債権者(請求する側)が特定しなければなりません。
調べるのが難しい場合は、弁護士照会等を利用できる可能性もありますので、弁護士に相談してみることをお勧めします。
給料や預金などを差し押さえて不払い分を回収しましょう。

公正証書や調停調書等がない場合

公正証書や調停調書、判決書などの書類がない場合、家庭裁判所で養育費請求調停をすることになります。
まずは、調停や審判で養育費の金額を決め、それでも相手が支払わなければ差し押さえに進むことができます。

まとめ

離婚後、不払い期間を作らず、できるだけ確実に養育費の支払いを受けるには、離婚時に公正証書で養育費の取り決めをしておくべきです。
また、離婚後に、養育費の金額が変更できるケースもあります。
養育費や離婚条件の話し合いを自分たちで進めるのが難しい場合や、相手が養育費を支払わないので差し押さえをしたい場合には、弁護士へ相談しましょう。
代理交渉や調停、強制執行手続きを依頼できて、有利に解決できる可能性が高くなります。

Authense法律事務所の弁護士が、お役に立てること

養育費の金額やその取り決め方について、弁護士にご相談いただくと、具体的にアドバイスをいたします。
弁護士は、代理人として、養育費などの離婚条件について、相手と交渉をすることができます。
取り決めた養育費について増額(減額)したいケースや、強制執行手続きを進めたいケースについても、弁護士に、相手との交渉やその手続きを依頼することができます。

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