法律事務所オーセンスの離婚コラム

配偶者からのモラハラ!証拠がなくても離婚できるのか?

配偶者からのモラハラ!証拠がなくても離婚できるのか?
  • ・日常的に暴言を吐かれる
  • ・異常なまでに束縛してくる
  • ・こちらが話しかけても無視される
  • ・暴力は振るわず精神的に追い詰めてくる

配偶者から「モラハラ」を受けて「離婚」を考えている方もおられるでしょう。モラハラのケースでは「証拠」を集めにくいのが難点ですが、証拠なしでも離婚できる可能性があります。

今回はモラハラで証拠がなくても離婚する方法と証拠の集め方について、弁護士が解説します。

1.モラハラとは

モラハラとは、相手の人格を攻撃するハラスメントです。夫婦間でモラハラが起こるケースも多く、モラハラが理由で離婚する事例も少なくありません。
典型的なモラハラ行為は、以下のようなものです。

  • ・相手に暴言を吐く
    「お前はどうしようもないやつだ」「一人では何もできない」「バカ」など相手の人格を貶める発言を日常的に繰り返します。
  • ・相手の言葉や行動を常に否定する
    配偶者の何気ない日常の言葉や行動を否定します。
  • ・自分独自のマイルールや偏った考え方を押しつけてくる
    家事のやり方や時間の過ごし方などについて強いこだわりを持ち、配偶者に押しつけてきます。また、守れないと激怒するケースも多々あります。
  • ・異常に束縛する
    1日のスケジュールを細かく決めて押しつけてきたり、実家への里帰りを禁止したり友人と会うのを制限したりします。
  • ・無視する、不機嫌な態度を取る
    話しかけても無視したり、理由なく不機嫌な態度を取るなどして精神的に追い詰めます。

あなたの配偶者にも上記のようなことがあれば「モラハラ」かもしれません。

2.モラハラで証拠がなくても離婚する方法

一般的に、一方の意思によって離婚をするなら相手の問題行動、すなわち離婚原因についての証拠が必要だと思われています。しかしモラハラの場合、身体的な暴力を振るわれるDVのケースとは違い証拠を集めにくいのが特徴です。
証拠がなくても離婚できる可能性があるのでしょうか?

2-1.協議離婚なら可能

日本で離婚する夫婦の9割程度は協議離婚の方法で離婚を成立させています。協議離婚とは、離婚届を作成して役所に提出する一般的な離婚手続きです。
協議離婚の場合、明確な離婚原因がなくても、双方離婚をすることに合意をしていれば、離婚できますし、双方合意をしているのであれば、離婚原因についての「証拠」も不要です。
相手と話し合って協議離婚できるのなら「モラハラの証拠」を集める必要はありません。
モラハラ夫やモラハラ妻と離婚したい場合、まずは相手に離婚したいと話を持ちかけて話し合いをしてみると解決できる可能性があります。

2-2.調停離婚も可能

モラハラ配偶者は、離婚を持ちかけられても素直に承諾しないケースが多いです。
そもそも日常的にモラハラ配偶者の方が被害者よりも強い力関係となっているため、被害者側が離婚を持ちかけても無視されたり、モラハラ行為が酷くなってしまったりするリスクもあります。
モラハラのケースで「当事者だけで離婚の話をする」のはあまりおすすめではありません。

モラハラで相手と離婚したいなら、離婚調停を利用しましょう。離婚調停とは、家庭裁判所の「調停」を利用して相手と離婚の話し合いを進める手続です。
裁判所の調停委員が介入するので、相手と直接話をする必要がありません。日常的に相手から威圧されて萎縮してしまっている方でも、自分の意見を述べやすく調停委員を通じて自分の意見を相手に伝えることができます。

調停でも必ずしもモラハラに関する「証拠」が必須ということはなく、お互いが離婚に同意すればそれだけで調停離婚が成立します。モラハラの証拠が手元になくても調停委員を通じて「つらくてどうしても離婚をして欲しい」と訴えかけ、調停委員を介した相手の説得に成功すれば調停離婚できる可能性があります。

2-3.弁護士を間に入れて離婚交渉する方法が有効

調停は離婚を成立させるために有効な手段ではありますが、ご自身だけでは、自分の気持ちをしっかりと調停委員に伝えられなかったり、法律ではどのように決めるのがよいかが分からず不安になってしまうこともあります。
モラハラ配偶者は「外面が良い」ケースが多いので、相手が「そんなことは一切していません。妻が勝手にでっち上げているだけです。一時の気の迷いだと思いますし小さい子どももいるので離婚は困ります…」などと訴える場合もあります。

そこで、弁護士に依頼し協議離婚の交渉や離婚調停を依頼する方法がおすすめです。
弁護士が代理で相手に離婚の申し入れ又は調停の申し立てを行い、離婚条件をとりまとめていきます。
弁護士が間に入ることで、相手方と直接お話しすることもないことから、今までは言えなかった自身の主張を伝えることができます。また、弁護士からの連絡であるということで、相手によっては「無視するわけにはいかない」と考え、対応をしてもらえる可能性もあります。
弁護士は法的知識が豊富ですし、交渉も多く行っているため、法律上不利にならないように離婚交渉を進めることも可能となります。

「モラハラで手元に証拠はないけれど離婚したい…」という場合、まずは離婚トラブルに強い弁護士を探して相談してみるところから始めましょう。

3.モラハラの証拠の集め方

証拠がなくても離婚できる方法をご紹介してきましたが、証拠がある方が有利なのは確実です。
モラハラの証拠としては、以下のようなものがあります。

  • ・モラハラについて詳細に記載している日記帳
    日常的にモラハラについて詳しく記録しましょう。相手の発言や相手の行動内容を具体的に詳しく毎日書いていると、信憑性が高くなります。
  • ・相手からモラハラを受けているときの録音や録画などの記録
    相手が興奮して暴言を吐いているときなどにスマホやボイスレコーダーなどで録音・録画しましょう。音声や映像の記録も証拠となります。
  • ・相手から届いたLINEメッセージ、メール
    モラハラ配偶者はマイルールを守るよう強要するメールや、あなたの実家・友人を馬鹿にする内容のメール・LINEメッセージなどを送ってくるケースがよくあります。そういったメールやメッセージも証拠になるので、消さずに保存しましょう。
  • ・相手から渡されたメモなど
    相手から「今日はこれをするように」「このとおりに家計をまわすように」などと言われてメモや計画表等の書類を渡されるケースもあります。相手から渡された書面も証拠になる可能性があるので捨てずに保存しましょう。
  • ・精神科への通院記録、診断書
    モラハラ被害がつらくて「うつ病」などになり、精神科や心療内科へ通院する方もいます。その場合、医師に診断書を作成してもらい証拠として利用することが可能です。

モラハラ被害に遭っているなら、今からでも上記のような証拠を集めていきましょう。ある程度資料があれば、交渉や調停等有利に進めやすくなります。

4.モラハラと慰謝料

モラハラを原因として離婚する場合には、相手に対する慰謝料請求が認められる可能性もあります。
モラハラの慰謝料は50万~200万円程度が相場で、以下のような事情があると高額になります。

  • ・モラハラが悪質
  • ・モラハラの期間が長い
  • ・被害者側が精神病になった
  • ・モラハラ行為が頻繁に行われていた
  • ・婚姻期間が長い
  • ・離婚する夫婦に未成年の子どもがいる
  • ・被害者は専業主婦などで生活力が低い

ただし証拠がないと、慰謝料を支払ってもらうことは難しくなるでしょう。モラハラ事案で有利な条件で離婚したいのであれば、できるだけ多くの証拠を手元に集めておきたいところです。

モラハラの証拠がなくても離婚できる可能性はありますが、証拠がある方が有利に離婚の話を進められる可能性が高くなります。どのような証拠を集めたら良いかわからない場合や、自分で相手と交渉するのが怖い方などは、一度離婚問題に積極的に取り組んでいる弁護士に相談してみてくださいね。

このコラムの監修者

高畑侑紀 弁護士(第二東京弁護士会所属)

弁護士法人法律事務所オーセンス

弁護士高畑 侑紀(第二東京弁護士会所属)

早稲田大学法学部卒業、一橋大学大学院法務研究科修了。離婚、相続問題等の一般民事事件や刑事事件、少年事件、企業の顧問など、幅広い分野を取り扱う。

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